主な治療法について

肝炎における症状は、肝臓の細胞が破壊され、そして『肝臓の機能低下』から始まりますから、その段階に気付きにくいという点が挙げられます。さきほどアルコール性肝機能障害の話をしましたが、それもやはり症状が完全にわかるようになってから、はじめて自分がそれを患っていることに気付くということもあるのです。沈黙の臓器、と呼ばれるように、自分自身が病気のサインに気付きにくい、とても難しい病気でもあるのです。では、どのように肝炎は治療が可能なのでしょうか。

それは肝機能障害がどの段階なのか、にもよりますが、代表的に用いられるのが、『ステロイド』により肝臓の炎症を抑える治療です。それと連帯して用いられるのが、『インターフェロン治療』、『インターフェロンフリー治療』です。インターフェロンとはタンパク質物質を注射により注入することによって、肝炎を引き起こしているウイルスの働きを抑える役割があります。対してインターフェロンフリーとは、インターフェロン治療が行えない患者に対して行うものであり、いわゆる『飲み薬(経口剤)』を用いて治療を行います。

このような適切な治療を早目に行うことによって、肝炎による症状を抑えることができます。

症状と劇症肝炎

単純に『肝機能の低下』と言っても、それに起因する原因はいくつか考えられます。それが『ウイルス性』の症状なのかそうでないのか、という点でも異なってきます。基本的にウイルス性肝炎は○○型という種類で分けられ、A・B・C・D・Eという種類に分けられます。その中でも、より劇症肝炎に発展しやすいのが、今回主に取り上げる『B型肝炎』なのです。ウイルス性肝炎であるB型肝炎は、他の肝炎よりも、症状が長期にわたりやすい、というのが特徴であり、主に発熱、倦怠感、不定愁訴などの症状に始まり、それらが重症化して肝硬変や肝がんに発展することもあります。そして、危険な状態と認定されるのが、B型肝炎がその発症割合で大部分を占めている『劇症肝炎』です。劇症肝炎を発症すると、いわゆる『高度肝機能障害』状態になり、発症してからの生存率、また救命率が急激に低下します。劇症化すると、いわゆる『脳症』を引き起こすことがあり、それによってパニック障害や意識混濁などの危険な症状を招くことがあります。

基本的に肝炎の症状は『急性肝炎』、『慢性肝炎』、『劇症肝炎』に分けられ、急性肝炎は基本的に治療、治癒が可能ですが、慢性化している場合や、劇症化してしまった場合は注意です。

B型肝炎の怖さ

自分の体のことは良く分かっていると思っていても、実際は良く分かっていないことがあります。例えば、咳が毎日出るようになっているなら、あなたはその咳という症状の原因を、100%特定できるでしょうか。また、下痢という症状が続いているなら、あなたはその原因が、単に食べ物に当たっただけ、と言い切ることができるでしょうか。

私達の体、そしてその体が出す一種の『サイン』がどこに起因しているものなのか、という点は、病院での診察、という第三者の視点によって、はじめて原因が確証されるものです。ですから私達は、自分たちが思っている以上に、自分たちの体の中で起こっていることに対して、無知である、と言えます。それを顕著づける例の一つに、『肝機能障害』があります。肝機能障害は、アルコール性のものが多いのですが、そもそも毎日定期的にお酒を飲んでいる人であっても、自分の肝機能が低下していることなど、ほとんど気付けません。確かに、肝機能障害そのものの症状があります。しかし、それが発症した瞬間からそれを認知することは不可能である、と言えます。肝臓はまさに、『沈黙の臓器』と呼ばれるように、病気が進行してから、いわば、『手遅れになってしまってから』気付くこともあるのです。

さて、肝機能が低下する原因となる病気にはいくつか考えられますが、今回取り上げるのは、いわゆる『B型肝炎』を含む、『肝炎』という症状です。それにはどのような種類があるのでしょうか。